■2011年10月15日 一息ついてネットを叩いていたら,こんなページがネットに残っていまし
た。農工大のホームページのどこかに引っかかって残っているのでしょう。
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知恵を出し、汗を出し、計測の楽しさを見い出し
ましょう!
“科学”の「科」という文字が「稲」を「斗 (ます)」で測るという意味からつくられているように、計
測は科学の基礎をなすといわれています。計測の手法にはいろいろとありますが、私達は計 測する対象物に触らないで (非接触で) 計測を行うことを目指しており、このためにとくに光を 利用した計測法の開発に力を注いでおります。
光については古くから多くの研究が行われており、“光学”というきわめて整然とした物理的な
学問体系が形成されています。光学は古典的な学問であるにもかかわらず、光はいつも新し い面を現わすところが光応用の面白さです。しかもレーザとか光ファイバといった新しい武器 がつぎつぎと現われ、また光学的な原理が見いだされ、光の応用を拓いてくれます。現在、私 達は“光学”という物理の領域を広げて、“光応用”という立場から多くの新しい試みをしており ます。その一つとして、私達のまわりにある三次元物体の形状を非接触で計測しようということ も長い間の研究テーマです。レーザ光を使って一点ずつ精密に計測したり、写真をとるときの ように一瞬で物体形状をとらえる、コンピュータによる画像処理技術で三次元形状を解析
することも可能になってきました。またいろいろなデータを光方式で記録すれば、磁気カードの
ように事故でデータが消えるおそれも少なく、また膨大な情報量を蓄えることも可能になりま す。さらには、光を使って計測したデータ、あるいはそれを修正したデ−タによって、光照射す れば、液体状の樹脂を固めて各種の物体形状を再現することもできます。ひょっとしたら光を 使っての三次元工学という分野も形成できるのではないかと期待しています。
このように、一方では光学分野の研究 (例えば複屈折分布の計測) と共に他方では機械工
学への応用 (例えば変位計の開発) をはかっています。無限の可能性を秘めた光を実際的に 応用するという立場から、毎日楽しく研究をすすめています。計測という学問にあっては、
解析的な研究だけではなく、直感的に新しい手法を見つけることも多く、実に楽しいものです。
さて、講義は「計測工学」関連を担当しています。計測という分野は学問的にはほとんど体系
化されておらず、また非常に広い応用範囲に亘っていますので、これは光にこだわることなく 基礎的な計測手法について、またできるだけ具体的な実例を取り入れながら講義するよう心 がけています。 |