■紙幣識別に関する研究
いわゆる偽札問題を解決するために,経済産業省関東経済局地域新生コンソシアム事業と
して紙幣の識別に関するプロジェクトがスタートした。山梨県工業技術センターを中心として
地元の協南精機株式会社が実際の装置開発を行うこととなった。これに技術的な研究開発
を行う機関として,工業技術センターとともに山梨大学と三次元工学会とが加わり,全体の総 括研究代表者としては吉澤がとりまとめを行うこととなった。
現行の新紙幣には偽造を防ぎ真贋の識別を行うためにいくつかの特徴点がある。例えばカ
ラーコピー機による偽造では,図柄や文字は転写できるが,実は紙幣の印刷では(凸版では なくて)凹版印刷技術が用いられているために,インクは盛り上がっている。そこで文字や図 柄の盛り上がりがある。あるいは透かしは窪んでいることから,紙幣表面を三次元的に捉え れば真偽の判別が可能となる。そこで三次元工学会が有する三次元計測技術を適用するこ とによって紙幣の識別を可能とすることが考えられる。その他の特徴点を利用してコンソシ アムとして成果を挙げることが期待されている。詳細に関しては徐々に公表されるであろう。
1. 経済産業省関東経済産業局2006年度地域新生コンソーシアム研究開発事業(中小企業枠)
■紙幣識別に関する研究,SPIE Website に掲載される(2008.03)
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