各種のパイプや管などの内径や内面の形状を測定することは産業界では重要な課題
の一つです。従来は接触方式による内径マイクロメータや三次元測定機での計測が
一般的でしたが,近年のデバイス技術の発展により,非接触での計測が可能となっ
ています。私たちは2006年から独自の技術によって光学的に瞬時に内面形状(内径
や穴径など)を捉える研究を行ってきました。すでに製品化が行われており,実績
があります。開発に追われてしまって,肝心のホープページでの技術情報の更新が
間に合わず,展示会での公開が中心となってきましたが,反省の気持ちもあって少
しずつ情報の提供を行うこととします。ただ,技術の盗用には悩まされております
ので,詳細に関してはどうぞ我々に直接コンタクトしてください。
解りやすい記事として米国の光工学会 SPIEのNewsroom で紹介されています。
また国際会議などで発表した論文の中から次を載せておきます。さらに多くの発表
が行われていますので,どうぞ直接お問合せください。一例をご覧ください。
■内面形状測定プローブの開発(2011/01/20)
試作品:外径10ミリ 製品例:外径25ミリ
パイプやエンジンシリンダの内面形状の計測や欠陥検査のために用いるプローブ
型カメラの 開発と製品化を進めています。上記左図の試作品は外形が10ミリで
すが,すでに超小径プローブとして3ミリ径という微細なプローブも試作されてい
ます。これらプローブは実際に企業への製品納入も行われており,外径25ミリの
標準製品が自動車関連分野や機械産業分野に出荷されています。同様な原理で工作
機械の芯だし用途にも利用されています。実際的な使用に関心をお持ちの方は是非
私どもにコンタクトください。
■測定の原理の概要
円錐ミラー(コーンミラー)を利用することによって,パイプやシリンダの内径や内面形状を計
測することを試みている。基本原理は光切断法であって,図1のようにLDから出射したビーム (赤色)を円錐ミラーを用いて光軸に 直角方向に円盤状に拡げてリングビームを形成する。
このリングビームによってパイプの内面を照射すれば,光切断により得られる内面形状が図のよ
うにみられる。これをCCDカメラで捉えて解析すれば,内径や内面形状を知ることができる。図2 のように小型化をはかれば,外径10mm以下の内面測定装置が実現できる。
図3にあってはグリーンのビームが用いられているので,内面形状はグリーン色のラインによって
示されている。現在のところ,パイプやエンジンブロックの内面に関しての実験が行われてる。
当然ながら数メートル以上の大きな穴の計測(土木や建設分野)にも適用されている。
図1.内径や内面形状測定の原理
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★内面形状測定プローブの応用例 (pdf をクリックしてお読みください)
1.自動車エンジンバルブボディー 穴の計測 (トヨタ自動車)
2.土木建設産業への応用
2.1 地下空洞の計測 (前田建設工業) cavity 20160223.pdf
2.2 広島土石流調査における空洞の検査 (前田建設工業)
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